FreeBSDのインストール
FreeBSDのインストール
1:インストールの前に
この文章を読む方は、多分最低でもPenPROクラス(;CeleronやPentiumII世代以降のマシン)のマシンにFreeBSDをインストールする場合が99%以上だと思います。その辺で売っているメーカー製PCかもしれませんし、自作のAT互換機かもしれません。どちらにしても、普通のパソコンであればまず間違いなくFreeBSDをインストールし、ネットワークを使え、サーバとして活用できる事でしょう。
私が初めてFreeBSDを使い始めた頃(といってもつい最近ですが)は、PCIバスのNICは高価で持っていなかったためISAバスのNICでしたし(単に私が貧乏だっただけです;また、そもそもインストール先のマシンが余りに古いためPCIバスを持っていないという事情もあったり)、ブータブルCDからの起動なんてサポートしてない古いマシンで、HDDなんか中古で今にもクラッシュしそうな異音を発する700MBという有様でした。
しかし当時、56kbpsのモデムで「テレホーダイ」接続の我が家において、こんなマシンでも何とかなったのも懐かしい思い出です。また、逆に、そんなマシンでどうにかこうにかFreeBSDを動かす過程で、最近の人には無い(?!)ノウハウも得られたような気がします。
これから、古いこと新しいこと織り交ぜながら、私のFreeBSDインストール記を書いていきたいと思います。
2:インストールの方法・序章
かつて私が386BSDを使ってみようと思った頃(まだ9年前…ってこの世界じゃ大昔?!ちなみに、Windows95はまだ世に出ていない頃です)、「パソコンで動くUnixがある」という情報はあったものの、ドキュメントは全て英語で結局挫折したのでありました。
年は下って2000年春、我が家にも「テレホーダイ」が入ることになり(もう死語だねぇ)、ダイアルアップルータとしてFreeBSDを使ってみようと思い立ったのでした。
2.1:インストールCDの作成
当時、やっとのことで2倍速CDRドライブを入手し(2万円したっけなあ)、さてFreeBSDのインストールCDを作成してみようと思ったものの、ISOイメージを焼くということを知らず、また2.2.8-RELEASE一式がFTPにあるのは見つけたものの、どうやってインストールしたら良いか全く分からず悪戦苦闘した思い出があります。
雑誌付録のCDがあればそれを使っても良いかもしれません。私はFTPでダウンロードしました。
どっかのFTPサイトで、
4.8-RELEASE-i386-disc1.iso
を丸ごとダウンロードします。(執筆時点では、FreeBSD4.x系統の最新バージョンが4.8-RELEASEなので。私が使い始めた頃は、3.0だか3.1だか、その辺のバージョンだった気がします。開発が進むにつれて最新版は変わりますので、御注意ください)最近はブロードバンド時代なので楽勝でしょう。これをダウンロードし終わったら、ISOイメージをCDRメディアに焼きます。(CDRWでも良いです。新しいバージョンが出たら焼き直せるので、CDRWを使っている方も多いようです)
焼き終わったら、CDからブートします。FreeBSDのインストーラ画面が表示されることでしょう。
私は最初、CDからブートする方法がどうしても分からなかったので、フロッピーブートからインストールする方法でインストールを行いました。当時私が使っていた旧型で貧弱なマシン(486DX!)では、CDROMからのブートをサポートしていなかったという事情もあります。ちなみにその頃のメインマシンは、Celeron333でした。
2.2:インストールフロッピーの作成
普通はCDROMから起動できるのでフロッピー作成の必要はありませんが、私の場合のように太古のマシンでCDROMブートをサポートしてない、なんて場合にはフロッピーインストールとなります。
方法ですが、googleで探してくださいFreeBSD一式を配布しているFTPサイトで、「floppies」ディレクトリの中にある「boot.flp」「mfsroot.flp」の2つ、そして「tools」ディレクトリの中にある「rawrite.exe」の、合計3つをダウンロードします。
あとは、MS-DOS/Windowsマシンのコマンドプロンプトから、「rawrite.exe」を起動し、フロッピーに焼くイメージを選択し「boot.flp」「mfsroot.flp」をそれぞれフロッピーに焼けばおっけぃ。
まずは「boot.flp」から立ち上げ、「フロッピーを入れ替えてねん」と言われたら二枚目の「mfsroot.flp」を突っ込んでやればインストーラが起動します。はい、めでたしめでたし。
3:インストール画面(いよいよ本番)
3.1:パーテーションの作成
フロッピーブート、CDブート、どちらにしてもFreeBSDのインストール画面までたどり着きましたでしょうか。
インストール画面までたどり着かなかった場合。これは、いくつかの原因が考えられます。
まず、CDブートの場合。これは、比較的新しいM/Bを使っている場合、FreeBSDがサポートしていないデバイスがあり、そこの検出でハングアップするという事例があります。例えば、SIS648のチップを積んだM/BにFreeBSD4.7-RELEASEをインストールしようとすると、ATAデバイスの検出で止まってしまいます。
これを回避するのは少々厄介です。M/BのATAコントローラが未サポートの場合、PCIに挿すATAやRAIDカードを使ってインストールするという方法があります。また、予めパッチを当てたカーネルを組み込んだインストーラを用いてインストールする方法もありますが、ちょっと難しいですね。
また、フロッピーブートの場合、フロッピーの物理的な障害で読めないセクタがあり、ハングアップすることもあります。最近はフロッピーの使用機会がほとんど無くなってきているため、粗悪品が出回っている事があります。フロッピーの欠陥部分によっては、きちんとOSが立ち上がってきているように見えて、インストーラだけが立ち上がらないなんて事もあります。
では、インストール画面から、「Standard」を選択します。移動にはカーソルキー、選択はエンターあるいはスペースです。以前のFreeBSDインストーラは、エンターを使うとおかしくなるバグがありましたが、最近は大丈夫みたいです。(これも相当ハマリました。)個人的には、その頃の教訓から、移動には十字カーソル、選択にはスペ−スキーを使っています。
するとfdiskの画面になります。最近パソコンを使い始めた人は、fdiskコマンドを使ったことが無い人も多いかもしれません。昔はHDDを買ってきたらDOSプロンプトからFDISKを行い、パーテーションを切って…と昔話をしても仕方ないですね、ハイ。
ここでは、ハードディスクのどの領域をFreeBSDで使うかを決めます。新品のHDDなら、全てがUnusedでしょうし、以前Windowsか何かで使ってたHDDなら、DOS領域なりが残っていると思います。
私はFreeBSDは基本的にサーバ専門なので、全領域を使います。「A」を押すと、自動的に全領域をFreeBSD用として確保します。既存のDOSパーテーションなりが残っている場合は、そこにカーソルを移動して「D」でスライスを削除し、全ての領域を開放してから「A」で全領域をFreeBSDで使います。
なお、「A」で全領域を確保してもパーテーションの最初と最後に未使用領域が残りますが、これは気にしないでおいてください(^^;
既存のWindowsなどの領域があり、DUAL BOOTにしたい方は、最初の方のDOS領域を*決して*削除(「D」コマンド)しないようにしてください。(まぁ、間違って押しても即反映されるわけではないので大丈夫ですが)その後に確保してある未使用領域にカーソルを当てて、「C」でFreeBSDをインストールする領域を確保すればOKです。
スライス作成が完了したら「Q」で抜けます。また、間違ってコマンドを発行した場合は、「U」で元に戻せます。
3.2:ブートマネージャの選択
ブートマネージャとは、HDDの一番先頭に書いてある、OSを起動する前に最初に読み込まれるプログラムのことです。IPL、MBR等とも言います。普通はそこからOSを起動に行きますが、DUAL BOOTにしたい場合、ここに「起動するOSを選択するプログラム」を書いておくことにより、起動するOSが選べるという算段です。
いろんなOSをインストールしたり削除したりしているうち、Windowsをインストールしても起動が出来なくなるという経験をされたことがあるかもしれません。これは、HDD本体にはWindowsがインストールされていても、ブートマネージャに別のOSのものが書かれているためにWindowsが起動できない事が原因です。Linuxをインストールした後、Windowsをその上にインストールした場合などに起こるかもしれません。
この時は、DOSプロンプトから「fdisk /mbr」と打ち込むと、DOSのブートマネージャがHDDに書き込まれてWindowsを起動することができるようになります。
ここの選択肢の意味は、
- BootMGR…DUAL BOOTを可能にするブートマネージャが書き込まれます
- Standard…FreeBSDだけが起動可能になります
- None…MBRに書き込まれているプログラムには一切何もしません
ということです。DUAL BOOTしたい人はBootMGRを選択し、FreeBSDだけで使う人はStandardを選択し、第三のブートマネージャを使うとか(LinuxのLILOなどが有名です)、既に設定してあるので変更しない場合などはNoneを選択します。十字カーソルで選択し、OKを選びます。
3.3:パーテーション分割
次にお目見えする画面は、FreeBSDで使うパーテーション分割エディタです。Unixでは、伝統的に、幾つかのディレクトリを別々の物理パーテーションに割り当てます。例えば、OSの起動に最も大切なカーネルがある/(ルート)パーテーション、ログファイルなどが溜まる/varパーテーション、一般ユーザのデータ領域となる/usrパーテーション、そしてswap領域などなど。
時々、「何でわざわざ複数のスライスに分けるの?」という質問を見ます。確かに、Windowsのようにディスク全体を1領域にしたくなる気持ちも分からないではないです。どこかのスライスの設定容量が小さすぎて、ディスク全体としては容量が余っているのに特定のスライスが溢れてしまうことを懸念するのかもしれません。(経験あり)
しかし逆に、例えばユーザデータ領域である/usrパーテーションが、ユーザの不注意でファイルを置き過ぎて溢れた場合、もし全体が1パーテーションだと、重要なログが記録されるかもしれない/var領域にも書き込むことができなくなってしまいます。反対に、デーモンの設定ミスか何かで、/var領域に大量のログが吐き出されて溢れた場合、それがユーザ領域までも侵食してしまうことを防げるという利点もあります。(経験済み)
また、各領域ごとにスライスを切ると、重要なデータのある/(ルート)パーテーションは、遅いけれど安全なファイルシステムにしたり、/tmp領域はメモリディスクにして超高速にするとか、それぞれファイルシステムの形式を変えることができるという利点もあります。更に、HDDを増設した場合に、/usr領域を丸々新しいHDD全領域に割り振ったりもできます。
そういった過去の長年の経験から、Unixでは一台のHDDでも複数のスライスに切って使う方式になっているわけです。
ここでも特に理由がなければ「A」コマンドで自動割当で構わないと思います。古くから、swap領域は実メモリの2倍と言われてきましたが、昨今のように大容量メモリが当たり前になると、実メモリと同容量か、むしろ実メモリ以下でも構わない場合もあると思いますが、その辺の按配が分からないうちは自動割当で良いと思います。
以前のバージョンでは、自動割当だと/var領域のディスクが少なすぎるとか、色々不都合な点もあったのですが、最近のバージョンはデフォルトで特に問題ない値になっていると思います。
3.4:インストールする内容の選択
ここまで終わると、あとはFreeBSDの配布内容の選択画面になります。「ALL」を選んでしまえば、まあ全てが入るのではありますが、サーバ用途なのにXが有っても無意味、と言うか、むしろ有害なことさえある…と思っております。私は。笑
まぁ、これは自分が欲しいものを選択すればいいわけです。ちなみに、私がサーバ用途のために通常選択するのは、bin,crypt,krb4,krb5,man,catman,srcといったところでしょうか。
選択を終われば、インストール元メディアの選択になります。CDブートの場合は、CDROMを選択すればOKです。フロッピーブートの場合は、配布元のFTPサーバを選択→ネットワークインターフェースの設定→ファイルの転送、という順序になります。当然ですがこの場合、既にネットワーク接続環境があることが条件です。
もちろん、フロッピーブートの場合、FTP以外にもNFSなどの手段も選択可能ですが、NFSなりを使ってインストールしようとする人がここの文章を読んで参考にするとも思えないので(爆)、その辺については割愛します。(激しく手抜きしてるんじゃないかと小一時間問い詰められそうですが。汗)
さてさて、そんなこんなでインストールが始まりましたでしょうか。選択した配布物がインストールし終わると、
こんぐらっちゅれーしょん。あんさん、FreeBSDをインスコしてくれてありがとさん〜。ほな、これから基本的な設定を始めるでぇ〜(激しく誤訳)
と言った意味の文言が表示されると思います。ネットワークの設定、AnonymousFTPを許可するかどうか、初期ユーザアカウントの作成、rootパスワードの設定、PORTSをインストールするかどうか、Linuxのバイナリをエミュレートする機能をインストールするかどうか、なんてあたりを聞かれたと思います。
これらの設定は、完全にその人の趣味環境や考え方に依存しますので、よしなに設定してやってください。参考までに、私の場合はPortsコレクションはインストールせず、Linuxエミュレータはインストールせず、AnonymousFTPは必要に応じて、といったところでしょうか。
とにかく、この辺の設定は、第三者があーしろこーしろと言う性格のものではありません。http://www.jp.freebsd.org/以下の各種参考資料や各種ページ・書籍類を参考にしつつ、何度も何度もインストールをしてみるうちに養われる「勘」のようなものがあります。この辺は是非、試行錯誤をしてみてください。
あ、そうそう。インストールが終わって最初の画面に戻ったら、「Keymap」を「JP,106」にしておくと大抵の場合は幸せではないかと思います(笑)
Keymapというのは、その名の通り「キーボードのレイアウト」です。「そんなの一つしかないじゃん」と思うなかれ、101キーボード、106/109キーボードなど、微妙にキー配置が違うキーボードがあるんです。アルファベットや数字の配置は基本的に同一ですが、その他のキャラクターの配置が違うため、106キーボードを使っているのにOS側の設定が101だったりすると、最初は結構苦しむのではないでしょうか(苦笑)。
最近の日本のパソコンは、ほとんど106配列ですが、海外のパソコンやワークステーションなどで101配列を良く見かけます。わたくし自身、大学に入って使い始めたSUNのWSは101配列だったので、101配列も馴染みが深いです。
まあ、とにかく慣れることです。10回でも20回でもインストールをしてみて、勘を養ってください。(最後は文章書き疲れていい加減になってきたな…ぬるぽ。)
ひとつうえにもどる。
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